第2回10月22日
大見得は団十郎より菊人形
評判はいまひとつ。歌舞伎がポピラーではないのかもしれない。従って 菊人形大見得をきる由良乃助 と言う句もある。団十郎をとれとの言もあったが見得の本尊である団十郎はきりがたい。しかし、単に市川団十郎本人よりこの菊人形の大見得の方がいいというだけのことだが、よく読むとかなり付け加えなければわからない。すると、菊人形大見得を切る団十郎 がいいのかもしれない。
雁休む瓢湖の水面赤と白
瓢湖は白鳥の飛来地で有名であるが餌場でもあるため雁なども沢山いる。それにスタンダールの赤と黒がよぎったとの説明に遊びすぎとの評あり。
日落ちて赤城の山に雁が飛ぶ
国定忠治から連想して 雁飛んで赤城の山は合戦か 雁がねは夕日と共に落ちにけり この2句を合わせたが、失敗作だろう。加えて、落ちる、飛ぶと動詞を2つも使うのはよくないとのこと。従って、日落ちて赤城の山に雁の棹 とするほうがよいとのこと。
毬踏みて君がみ足に残る刺
ちょっと無理な句加えて毬だけでは季語にならないとの評。我ながら無理を承知の上ながら拙いなと思う。栗の毬乙女の足に刺さりけり、か 残りけり としてもなんとなく作ったなとの作為性がのこる。美しい足に栗の毬が刺さったという思いだけでは句にならないか?
生栗を食らいつ重ぬ韓の酒
やはり、日本には生栗を食う習慣がないため拒否反応か?生栗をカリカリと食ふ韓の人 の方がよかったかもしれない。